お陰様で86年、お菓子一筋に営んで参りました。
最初は一つ一つ手作りの柚もなかから始まり、こし餡を使った浜木綿は地味だけど未だにファンが多く作り続ける事となっています。そして昭和42年にかげろうが生まれました。
かげろうは、口の中でスーとなくなる感覚から、海辺に漂う陽炎の様に儚い様子とかけて「かげろう」と名付けられました。
当時のかげろうは脱酸素剤等まだ普及しておらず2日3日程度しか日持ちのしないお菓子でしたがハネムーン旅行に人気の白浜では紅白の箱はたちまち人気となり、今も変わらず当時のままで白浜のお土産として愛され続けております。昭和8年から時代は目まぐるしく変わり、自宅でもお取り寄せすれば世界中のグルメ商品が食べられる昨今、守りは衰退!を掲げ安心安全美味しいをモットーに4代目を継承させて頂きました。
先代達OBの方々にも新年会等ご参加頂き現在の福菱を見て頂けた際、中には90近い方々もおられ大変懐かしがって下さいました。又、新たなカフェ等を見て喜んで下さり、この方々が福菱の土台をしっかり作って下さったお陰だと、今一度、現社員達も直接OBの方々とお会いした事で感じ取ってもらい、温故知新、その気持ちこそが安心安全美味しいをモットーに会社を守っていける礎となっている事と思います。
弊社はパートや社員の線引きは無く、勤続年数や年功序列も廃止。フラットな立場で共に働く仲間として仲良く楽しい職場作りを目指しております。各部署に於いて人間関係に摩擦が生じていないか、悩んでいる人はいないか、と、常日頃気にかける事も私にとっては重要な事の一つとなっており、働くとは=はたを楽にする事 等も就業規則内の理念の一つにもなっている次第です。
そして皆の会社だという事を忘れず、お客様 地元の方々 観光客の皆様 お取引先様に支えられているという事を大切に思い、親切心 真心 優しさ 笑顔を常に心に、愛と感謝で一杯の会社を皆で作っていければと思っております。そして社員が安定安心した生活を維持してゆく上で、新たな挑戦は必須であり、新商品である「アイスかげろう」や「生かげろう」。そして、カフェオープンという順調な流れの中、元にかげろうが存在してくれたお陰だという事を忘れず、日々お菓子を作ってくれている工場の皆、配達に営業に走り回ってくれている営業、とにかくお客様を笑顔にしたい!と張り切ってくれる店舗カフェスタッフ、事務所で配送準備や事務全般、デザイン等黙々とこなしてくれる内勤スタッフ、その皆が仲良く一丸となって同じ働いている時間も笑顔で楽しい時間であって欲しいと、そして、そんな中で作られたお菓子が又お客様の元に運ばれ、そこで皆様を笑顔に出来れば、これ以上の事はありません。それが86歳になった福菱の願いです。